安倍前総理の桜を見る会における補てん問題について、各報道機関がまさに煽り立てるように歩調を合わせて糾弾を繰り返している。私は、与野党の多くの国会議員の方々が同じように自らの集会などで補てんをしているであろうことを知っている。事の大小はあれ普通にごく当たり前に行われていることである。
ちなみに、国会議員の皆さんが行う催しや事業を調査すれば、同じ内容の事例がボロボロ出てくるに違いない。検察は、安倍前総理を不起訴、公設第1秘書の配川氏を略式起訴とした。これらについては、特別に配慮があってのものではない。過去の判例に沿った当たり前の判断である。
私は今後の政局の中で、メディアがこの際、安倍前総理の3選の芽を摘み取ってしまおうという思惑があって、煽り立てて糾弾を繰り返していると感じている。安倍前総理は、通算8年8ケ月にわたりおしなべて安定した政治を担ってきた。メディアは正直言って安定した政権よりも、記事になりやすい紆余曲折のある政治の方が仕事がやりやすい。従って、より安定した政権の復活につながる安倍3選については阻止をするということで各報道機関は一致しているのであろう。安倍政権時代に、森友加計問題や桜を見る会の問題で繰り返し繰り返し安倍政権を糾弾し、内閣支持率を下げようとしてきたメディアがこの際、安倍3選の可能性をゼロにしておこうというものだ。
日本という国家を考える時、複雑な国際情勢の中で日本の進むべき道をメディアが間違った方向に導いてしまわないか、危惧をする。メディアの報道については、国民の思想・信条や行動に対して影響が極めて大きく、結果、政治の方向性においても大きな影響を与えていく。現在のメディアの中枢にある方々は、そのことをもっと自覚をして仕事にあたるべきだと考えるのだ。
伊藤弘明