フジテレビは最近立派だと思うことが度々ある。８月１６日放送の日曜報道THE PRIMEでのことである。非常に勉強家だ、という表現は失礼かもしれない。かつてはニュースキャスターであったが、現在は国家基本問題研究所理事長、「２１世紀の日本と憲法」有識者会議代表など、非常に硬派の研究組織を運営している。そこらのキャスターの先生方など太刀打ちできない理論派なのだ。
その櫻井よしこさんが吠えた。「この国の根本的な問題はメディアにあるんですよ」とあまりにもストレートな発言だ。新型コロナウイルスに関する議論を橋本徹氏と甘利明氏と丁々発止、激論の最中である。文脈としては、メディアが些細なことばかり取り上げて非難の報道をするので、本当に大事なことがおろそかにならざるを得ないという趣旨の発言の直後に飛び出したのだ。橋本徹氏の発言は止まってしまい、甘利明氏はちょっとにやりとした表情を見せたように感じた。
しかしさすがだ。櫻井よしこさんの実力は私もわかっていたが、度胸も大したもんだ。なかなか言えませんよ、こんな事。だいたいメディアにお世話になっている方々は言えないでしょう、普通は。それをあそこまではっきりと言ってしまうのだから大したもんです。この際、次の内閣改造にはぜひ重要閣僚にでも、などと私は個人的に思ってしまいます。それと、フジテレビも偉いね。櫻井よしこさんのような方をずっと使って頂きたいと思いますね、本当に。
喜多寺 桜