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安倍総理辞意

偉大なるお坊ちゃん!安倍晋三内閣総理大臣殿

 

 安倍総理が8月28日に辞意を表明した。あまりにも突然のことで、日本のみならず世界の人々がえーっと驚愕してしまった。私は、午後5時からセットされた記者会見を通しで見ていたが終始淡々とした表情で話されていた

。任期途中での辞任に悔いが残らないのか表情を追ったが、やることをやったという満足感なのであろうか、落ち着いた口調は最後まで変わることはなかった。

さて、通算8年8ケ月の総理在職中にいろいろな点で野党やメディアは遠慮もなしに批判を繰り返してきたが、安倍総理はそれを聞き入れていた。時として色をなして反論することもあったが、あからさまに怒ってしまうということはなかった。歴代の総理大臣の中にはそれら批判に対して皮肉で返したり本気で切れてしまう方もいたが、安倍総理に関してはそういう事はなかった。

 安倍総理は基本的には何事にも和やかに対応してきたと思う。その和やかな人柄を日本の国民は理解していたので、8年8ケ月も続いたのだろう。育ちの良さを感じさせる振る舞いは、生い立ちから来るのであろう。家族の有り余る愛情の中で育ち、日本国を思う壮大な愛郷心を持って成長してきたのだろう。


  私にはわかっていた。安倍晋三内閣総理大臣が偉大なるお坊ちゃんであったことを。そして、偉大なるお坊ちゃんというのはなかなかなれるものではないということを。歴史に残るおおらかさであった。

 ご苦労様、安倍晋三内閣総理大臣。ゆっくりと治療に専念してください。

                              伊藤弘明