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原点は東日本大震災

これだけの難局ですから、ほかの人が総理大臣だったらフラフラになっていたでしょう。心棒が通っていないから。安倍総理は命を守るということがはっきりしています。命が一番重い、そのために経済はどうあるべきか考えています。総理が命より経済を優先しているという言う人がいますが、それは全然違います。国民の命を守るために俺(安倍総理)はやる。その原点は「三・一一」です。

2011年の東日本大震災のとき、安倍さんと東北に行き、宮城県石巻市など何カ所か被災地を回りました。航空自衛隊の松島基地も水浸しでした。その近くの体育館、公民館も訪ねました。安倍さんが一部屋ずつ入っていき、「頑張ってください」「不自由しているのはどういうところですか」と膝をついて被災者の話を一つひとつ聞いていた姿が印象に残っています。

 ある方は「自分の選挙区でもないのになぁ」と言っていましたね。その時の安倍さんは「自分がいま総理だったらこうする」と危機管理の方針が定まった感があった。その意味で今回の新型コロナウィルスの感染拡大に直面し、自分がやらなければならないという使命感を強く持っていると思うのです。それは天命といってもいいでしょう。


 ちなみに「正しく恐れる」というのは、福島県の原発事故の教訓です。今回のケースと似ているところがあります。ウィルスと放射性物質は目に見えない。死への恐怖をもたらすのは共通です。しかも、長期に及ぶ。いまは避難所ではなく、自宅で巣籠し、外出を自粛しています。ただ、この新型ウィルスの得体はまだ判明していません。

マスコミは総理に対して、対策や対応がうまくいかなかったらどうするんですか、と質問します。野党幹部も同じです。ずいぶん、ずれた質問だと思います。使命感を持って国民とともに闘っているリーダーにとっては、コロナの禍から国民を救済し、経済も立て直して世界の新しい秩序をつくるという思いしかないですよ。失敗したら責任問題というのは次元が違います。失敗してはならないんです。